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第1部 一章【財前姉妹】その8 第一話 運命の雀荘

Author: 彼方
last update Huling Na-update: 2025-05-16 10:00:24

91.

ここまでのあらすじ

 麻雀部には今年も新1年生が加入。1年生、野本ナツミは三人麻雀に長けていた。今まで研究していなかった三人麻雀の戦術を野本から学んでいき麻雀部はさらに強くなっていく。

 一方、新人プロたちは新人王決定戦に参加。激戦の末に井川ミサトが新人王のタイトルを獲る!

【登場人物紹介】

財前香織

ざいぜんかおり

通称カオリ

主人公。女子大生プロ雀士。

読書家で書くのも好き。クールな雰囲気とは裏腹に内面は熱く燃える。

柔軟な思考を持ち不思議なことにも動じない器の大きな少女。

その右手には神の力を宿す。

財前真実

ざいぜんまなみ

通称マナミ

主人公の義理の姉。麻雀部部長。

攻撃主体の麻雀をする感覚派。ラーメンが大好き。妹と一緒に女子大生プロ雀士となる。ラシャの神に見守られている。

佐藤優

さとうゆう

通称ユウ

兄の影響で麻雀にハマったお兄ちゃんっ子。

誘導するような罠作りに長けている。

麻雀教室の講師になることが夢。

竹田杏奈

たけだあんな

通称アン

テーブルゲーム研究部に所属している香織の学校の後輩。プロ棋士のいとこ。

佐藤卓

さとうすぐる

通称スグル

佐藤優の兄。『富士』という雀荘の遅番メンバー。萬屋の右腕的存在。

自分の部屋は麻雀部に乗っ取られているが全く気にしていない。

井川美沙都

いがわみさと

通称ミサト

麻雀部いちのスタミナを誇る守備派の女子大生プロ雀士。

怠けることを嫌い、ストイックに生きる。

中條八千代

なかじょうやちよ

通称ヤチヨ

テーブルゲーム研究部所属の穏やかな少女

理解力が高く定石を打つならコレという判断を間違えない。

三尾谷寛子

みおたにひろこ

通称ヒロコ

テーブルゲーム研究部所属の戦略家

ゲームの本質を見抜く力に長けていて作戦勝ちを狙う軍師。

倉住祥子

くらずみしょうこ

通称ショウコ

竹田アンナの同級生。ややポッチャリ気味の美少女。見た目通り、よく食べる。学力は高く常に学年上位だがそんなことには全く興味がない。天才肌。

浅野間聡子

あさのまさとこ

通称サトコ

ショウコの親友。背が高くてガッチリした体格。中学時代はバレー部で活躍したが高校からは料理研究部に興味を持ち運動部はやめることに。運動神経よりも戦略や読みで活躍する頭脳明晰な元セッター。

woman

カオリにだけ届く伍萬の付喪神の声。いつも出現するわけではなく、伍に触れた時
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    144.第六話 狙撃 今日は女流リーグ第2節。 ミサトのことを新人王だと知った飯田ユキが今日は観戦に来ていた。(えーと、井川さんはどこかなー。あ、いたいた) ミサトの卓を見てみると、もう南2局だった。ミサトは25000点持ちの二着目。(あれ、開始15分でもう後半戦になってるんだ。早いな。ていうか井川さん25000点持ちってもしかして一度も点数動いてないの?) そうなのだ、この卓はロンの応酬で進んでおり連荘もなく、ミサトは持ち点を動かさずに南2局まで進めていた。しかし、そのように仕向けたのはミサトであり、この展開はミサトが作り上げたものだったのである。 この日のミサトは手が悪かった。なので威嚇するように仕掛けをしておいてその実テンパイしておらず、ミサトばかりを気にして警戒した結果、他の人に放銃。それの繰り返しで南2局まで失点ゼロに抑えたのだ。そのような芸当が出来るのは新人王というタイトルがあればこそ。ミサトは自分のタイトルホルダーという立場を目一杯利用した戦略を選んでいた。さすがの対応力である。 そして今、ついにミサトに勝負手が入る。ミサト手牌二三三四伍六七八九⑥⑥45 6ツモ ドラ⑥ 一萬は三着目が3巡目と5巡目に捨てていて2枚切れ。 ユキは思った(これは絶対リーチ! 最高の仕上がりです! 一気通貫目指して全力で曲げましょう!)と。 しかし、ミサトはトップ目が前巡に少考して捨てた二萬に目をやっていた。トップ目はそれ以前に5索も捨てている。ミサトの思考(5索を先に捨てていながら一萬二萬とあり、さらにそれを結局中盤で払うなんてこと、あまりないな。一萬はあと2枚しかない

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